アパート・マンション・ビル・工場・住宅の外壁塗装、改修工事は八王子のリフォームステーション泉建装にお任せください。
意匠性の高い窯業系サイディング壁。通気工法を用いてサイディング壁の部分張替え工事を行いました。
《施工期間:2024年3月21日~4月5日》

▲施工後
泉建装のホームページをご覧下さったご主人様よりお電話にてお問合せを頂きました。
内容は、外壁サイディングの補修対応が可能かどうか。ご希望は不具合部分のサイデイング交換でいらっしゃいました。
10年前に外壁塗装のお手入れご経験のある、築20年のお住まいでいらっしゃいます。
窯業系サイディング壁の北面、浴室付近に劣化( 不具合)がみられ、W1.800×H2.300程の範囲で外壁の表層に所々浮きや剥がれが確認できました。

▲浴室窓廻り:
離れた場所からも剥がれや浮きが確認できます。

▲サッシ上部(接写):
表層といっても塗装だけではなくサイディングの基材も剥がれ落ちている状況でした。

▲浴室換気フードの付近:
こちらにも剥がれが見られます。

▲サッシ横:
表層が大きく剥がれています。雨水の侵入も心配です。
10年前の塗装工事の際も同様の症状が見られたそうで、その際W900×H700程の1Fのサッシまわりのサイディング張替えをされているとのお話でした。
今回の不具合はその周りが特に激しい状況となりました。
通常、前回の施工に問題があったと考えると思いますが、不具合要因は異なります。
現場を確認したところ、外壁の剥がれ方は「直貼り」という壁の中に空気の通り道がない古い施工方法でよく見られる症状に似ていました。
特に劣化が激しかったのが、お風呂場の窓まわりです。そのため、単なる経年劣化ではなく、お風呂場の湿気が壁の中に溜まってしまったことが根本的な原因だと考えられます。
具体的には、お風呂場側の窓枠の隙間から湿気が入り込んだケースや、換気扇のダクトと外の換気口の接続不良により、排気が壁の中に漏れていたケースが疑われます。
このように、目に見えない部分の不具合が、外壁の傷みを一気に加速させてしまうことがあるのです。
ただし、断定するには外壁の撤去後に細かな確認をする必要があります。
先ずは、調査時にお借りした図面で外壁に張られているサイディングの特定と外壁の構造、設備機器や部屋の配置などを確認。
現地調査時の情報を加味し、サイディングの不具合の要因を仮定します。
不具合要因を特定するのに最も好ましいのは、この時点で有償とはなりますが、範囲を限定し外壁のサイディングを剝がすなどの調査工事を行うのがベストです。
ただし、結果的にサイディングの張替えをする必要があるのであれば、張替工事を進める過程で調査を行う方が費用的には現実的です。
こういった理由から今回は、事前調査を行わず、仮定に基づいた工事計画で進め施工と並行し原因を特定する内容で、ご提案させて頂きました。
当然のことですが、再発防止を視野に入れる必要があり、単純に不具合部分のサイディングを張替えただけでは根本の解決には至らないので、外壁内部の通気性を高めるため「通気見切り材」などの取付けを含めます。
また、サイディング交換工事では、既存の外壁を剥がした際に、内部の下地(木部)にまで傷みが及んでいるケースが稀に存在します。実際に下地の交換にまで至る可能性は少ないものの、壁の内部は見えない部分だからこそ、リフォーム特有のリスクが潜んでいます。
そのため、お打ち合わせの段階でこのリスクをお伝えし、万が一に備えた想定予算を「予備費」としてあらかじめご案内させていただきました。
◆浴室からのダクト配管と換気フードの接合不良で起こった不具合例

▲サイディング壁一部解体後:
一見、既存壁の下は防水シートとなる為、その上に直接サイディングを張る「直貼り工法」に見えますが、建てた会社の図面によると『外断熱工法』とあり、通常は下記の参考画像のように通気を取るために室内側から「防水(透湿防水)シート」⇒「胴縁」※ここで隙間を設け通気を促す⇒「サイディング」の順番に仕上げます。

▲参考画像:透湿防水シート+胴縁+サイディング
しかし、今回は『外断熱』仕様となり、室内側からの順番に若干違いがあります。
今回のケースは、図面上だと「断熱材」⇒「透湿防水シート」⇒「胴縁」⇒「サイディング」の順であり、通気も確保でき問題ないはずですが、
現況は「断熱材」⇒「胴縁」⇒「透湿防水シート」⇒「サイディング」の順となっていました。
何が問題かというと、通常「胴縁」という部材で壁の中に隙間を作り、湿気を逃がす必要があります。しかし今回はその隙間がなく、防水シートから出た湿気がサイディングの裏側に直接触れ続けていました。 防水能力の乏しい裏側から水を吸ってしまったサイディングが、その水分を外に出そうとして表面を押し上げてしまい、塗装の剥がれに繋がったと考えられます。
表面が爆裂したように剥がれてしまった原因は、壁の中の「空気の通り道」がなかったことにあります。実質「直貼り工法」これが要因①です。
要因②として疑われるのが、お風呂場の換気扇ダクト(排気管)と、外壁の換気フードの接続部分からの「湿気漏れ」です。
実はこれと似た事例が、日本窯業外装材協会の資料『サイディングの維持管理はどうするの』において、「換気フードの目詰まりによる凍害現象」としても紹介されています。
外の換気口が長年の汚れなどで塞がってしまうと、お風呂場の湿気が外へ抜けきらず、継ぎ目の隙間から壁の中へ逆流するように漏れてしまいます。その水分を外壁材が裏側から吸い込み、冬の寒さで凍って膨張する(凍害)ことで、外壁を内側から破壊し、今回のような激しい剥がれに繋がってしまったと考えられます。
ちなみに、泉建装ではこの資料と同様の不具合への対応工事も行ったことがあります。


▲防水シート撤去後:
防水シートを撤去したところ、シートの奥には胴縁(どうぶち)が存在し、その下には断熱材が施工されていました。しかし、換気フードが設置されていた周辺の断熱材を確認すると、真っ黒に汚れている状態でした。 これは、浴室の換気扇から出た湿気が外部へ適切に排出されず、長期間にわたって透湿防水シートと断熱材の間の空間に滞留し続けていたことを示しています。
行き場を失った大量の湿気は、やがてシートを透過して外側へ移行します。しかし、そこには通気層(空気の逃げ場)がなく、防水性の乏しいサイディングの裏面と直接接触していました。結果として、水蒸気から水滴化した水分をサイディングが裏側から吸水し続け、表面が爆裂したように剥がれる現象を引き起こしていたことが特定できました。
この内部状況を踏まえ、単に表面を新しくするだけではなく、二度と同じ不具合を起こさないための根本的な構造改善へと施工内容を変更いたしました。
具体的には、状態の良い既存の胴縁は活かしつつ、既存の順番と同様に透湿防水シートを新設します。さらにその上(既存胴縁のある箇所)に新たな胴縁を二重に新設する工法をとりました。 これにより、これまで実質的に「直貼り(通気層がない状態)」となっていた構造を改善し、壁の内部に確実な空気の通り道を作ってから、新しいサイディングを張る設計としました。
この通気層を確保する工法に変更したことで、以下の対応を追加しております。
・胴縁の新設工事
・専用見切り材の施工(胴縁を新設した分、外壁が外側へ厚みを増すため、今回施工しない既存サイディング面との間に生じる段差に対応するための部材です)
<主な施工手順>
防水シート撤去⇒胴縁補強⇒新規防水シート貼り⇒新規胴縁、見切り材設置⇒新規サイディング壁設置⇒シーリング

▲換気ダクト周辺:
換気ダクトから窓のラインにかけて汚れが酷く、確認したところ、ダクト廻りのコーキング処理や寸法、勾配等に不具合を確認。懸念していた通り換気フードの接合部も一つの要因であることがわかりました。

▲窓上部:シーリングの劣化

▲既存サイデイングとの取合い

▲サッシ廻り:胴縁の調整

▲サッシ廻り:コーキング施工

▲防水シート設置

▲胴縁新設

▲胴縁設置:施工後

▲新旧サイデイング取合い:見切り材設置施工後

▲サイディング設置:施工中

▲コーキング施工①:サッシ廻り

▲コーキング施工②:新旧サイディング壁取合い


▲施工後

▲施工後(壁取合い接写):新規胴縁設置の為、張替え部は胴縁分の厚みが出ています。
今回不具合箇所が、浴室という湿気の多い場所に接する壁であった事と併せて、壁内部に湿気が溜まりやすい構造であったため、改修後の「通気工法」による新たな胴縁設置によって、今後は壁内の湿気を外へ排出することが可能となりました。
『お客様の声』アンケートにもご協力頂きました。
アンケートでは、リフオーム、担当スタッフ、職人等「大満足」をご選択頂きました。又直接のご感想として「厚みも気にならずツートンカラーとなり違和感なく大満足です。コーキングも施工ありがとうございました。また何かあった際は頼りにしております。」とのお言葉を頂きました。
ありがとうございました。
【これまでの現場経験から見えてきた、サイディングが傷みやすい「2つの傾向」】
私たちが日々、改修工事の現場に入らせていただく中で、サイディングの不具合(剥がれや浮き)には、発生しやすい場所やデザインの傾向があるように感じております。ご自宅の外壁のセルフチェックを行う際の、一つの目安としてお役立てください。
① 浴室のサッシ(窓)まわり
今回の事例でもご紹介した通り、お風呂場は家の中で最も湿気が発生する場所です。加えて、浴室は日当たりの少ない建物の「北側」に配置されているケースが多く、冬場は特に注意が必要です。窓枠の僅かな隙間や換気扇の不具合などから壁内部に湿気が入り込むと、サイディングの基材に侵入した水分が凍ることで体積が膨張し、基材を内部から盛り上げるように剥がしてしまいます。一度剥がれて塗膜(防水機能)が失われた箇所は、降雨のたびに雨水が直接侵入して基材の膨張を引き起こし、症状をさらに悪化させます。建物の傷みは人間のケガのように「自然治癒」することがないため、必ず手当てが必要になります。進行度合いによっては、部分的な補修では追いつかず、サイディングの交換が必要となるケースもございます。
② 「横目地(よこめじ)」が多く入ったデザインのサイディング
外壁などの垂直面に塗ることを前提とした建築塗料は、バルコニーや屋上などの水平面に使う「防水塗料」とは設計思想が異なります。垂直面は自然と水が流れ落ちるため、水平面ほどの強力な防水性能は設計上求められません。また、外壁用の塗料は壁内部の湿気を外へ逃がす「透湿性(通気性)」も兼ね備える必要があるため、むやみに防水性能だけを高くすることはできないという側面もあります。
ここで懸念されるのが、レンガ調やボーダー柄など「横方向の溝(目地)」が多く入ったデザインです。
この横溝の部分は構造上、どうしても雨水が留まりやすく、実質的に「水平面」に近い状態となります。つまり、垂直面用に作られた建築塗料にとっては、想定以上に過酷な環境と言えます。
溝に水が長く滞留し続ければ、いずれ塗膜を透過してサイディング基材へ侵入してしまうリスクが高まります。
さらに、そこに藻やカビが発生すると、雨が上がっても乾燥するまでに時間がかかり、長時間にわたって水気を帯びた状態(帯水状態)が続いてしまいます。特にカビは、塗膜に含まれる樹脂などの有機物を分解して養分とする性質があることからも、水気が長時間とどまることは外壁にとって決して好ましい環境ではありません。
日々の現場経験から、こうした塗料の特性とデザインの相性によって、横目地の壁は剥がれなどの問題が起こりやすい傾向にあると感じております。
【よくあるご質問(外壁サイディングの剥がれ・膨れについて)】
Q. なぜお風呂場の外側の壁だけが、激しく剥がれてくるのでしょうか?
A.窓枠の隙間や換気扇ダクトの不具合から壁内部に湿気が入り込むことで、サイディングが裏側から水分を吸い込んでしまうためです。特に冬場は、吸い込んだ水分が凍結と融解を繰り返すことで体積が膨張し、内側から押し上げるように表面を破壊してしまうケースが多く見られます。
Q. 剥がれている部分だけを、上から綺麗に塗装して直すことはできますか?
A.激しい剥がれや膨れが起きている場合、上から塗装をしても根本的な解決にはなりません。原因が「壁内部の湿気」にあるため、表面だけを塗膜で塞いでも再び内側から湿気が押し寄せて数年で剥がれてしまいます。被害の再発を防ぐためには、一度サイディングを剥がして壁内部の構造(空気の通り道)などを改善し、新しいサイディングへ張り替える必要があります。
Q. 壁の内部からの湿気以外にも、サイディングが剥がれる原因はありますか?
A. はい。「伝い水(つたいみず)」と呼ばれる、外壁の表面を伝って流れ落ちる雨水などが原因となって、サイディングが基材から剥がれてしまうケースもございます。窓のサッシ枠の端や換気フードの下など、雨が降るたびに局所的に同じ場所を水が流れ続けると、その部分だけ塗膜(防水機能)の劣化が早く進んでしまいます。結果として、塗膜が弱った箇所からサイディングの基材が直接水分を吸い込み続けることになり、膨れや激しい剥がれを引き起こす原因となります。内部からの湿気だけでなく、こうした外側からの継続的な水分の負荷にも注意が必要です。
Q. 横方向に溝が入っているデザインの壁ですが、気を付けることはありますか?
A.レンガ調やボーダー柄など「横目地(よこめじ)」が多く入ったデザインは、構造上、雨水がその溝に滞留しやすい傾向があります。長時間水気が留まると、徐々に塗膜を透過して基材へ水が侵入しやすくなり、そこに藻やカビが発生するとさらに水はけが悪くなる悪循環に陥ります。塗膜が浮いてきたり、剥がれが見られたりした場合は、早めの点検をおすすめします。
Q. 壁の中を開けてみないと分からない不具合の場合、後から高額な追加費用を請求されないか心配です。
A.泉建装では、そうしたお客様の不安を少しでも取り除けるよう、事前の調査(図面確認や目視)の段階で考えられる最悪のケースも想定し、包み隠さずお伝えしています。例えば「壁を剥がした際、下地の木部まで腐食が進んでいるリスク」などを事前にご説明し、万が一に備えた「予備費(想定予算)」をあらかじめご案内させていただきます。
泉建装って?公共の財産を守るために求められる厳しい基準。その品質と信頼を、あなたの住まいにもお届けします。
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