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八王子市にある2階建て賃貸アパートで、2024年6月20日から7月25日にかけて屋根・外壁改修工事を行いました。
オーナー様が心配されていたのは、外壁の部分的な剥がれと、2階廊下裏にある留め金具のサビです。屋根を今回の工事に含めるか、廊下床まで施工するかについても、建物の状態と今後の維持計画を踏まえて検討しました。
この記事では、現地調査で確認した状態、オーナー様に提示した選択肢、採用された工事範囲、実際の施工内容をご紹介します。

八王子市にある2階建て賃貸アパートで、屋根・外壁改修工事を行いました。
オーナー様が心配されていたのは、外壁の部分的な剥がれと、2階廊下裏にある留め金具のサビです。金具の一部には外れもあり、廊下まわりの状態を確認したうえで、必要な修繕方法を提案してほしいとのご相談でした。
今回の工事では、劣化した箇所を一律に交換するのではなく、金具の状態に応じて交換と塗装を分けました。また、外壁改修で足場を設置する機会を利用し、将来の再修繕費用も考慮して屋根塗装を同時に行っています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 東京都八王子市 |
| 建物 | 2階建て賃貸アパート |
| 工事期間 | 2024年6月20日~7月25日 |
| オーナー様の課題 | 外壁の剥がれ、廊下裏の留め金具のサビ、金具の劣化に対する不安 |
| 主な調査 | 外壁、屋根、シーリング、鉄部、廊下裏の留め金具の目視・触診 |
| 主な工事 | 屋根塗装、外壁塗装、外壁下地補修、シーリング打替え・増し打ち、鉄部・付帯部塗装、留め金具の一部交換 |
| 今回見送った工事 | 2階廊下床の長尺シート施工 |
| 工事計画の重点 | 足場を使う工事をまとめ、金具は状態に応じて交換と塗装を分ける |
| 居住者対応・安全対策 | 工程表の作成、車両所有者への声掛け、足場・防護管の設置、共用部の養生 |
泉建装のホームページをご覧になったアパートオーナー様から、お電話でお問合せをいただきました。
ご相談は、所有されている2棟のアパートに発生した「外壁の剥がれ」と「金具のサビ」についてでした。
特に、2階廊下裏の留め金具の劣化が進み、廊下の利用に影響しないかを心配されていました。
屋根工事については当初から施工を決めていたわけではなく、建物の状態を確認し、必要性があれば提案してほしいとのご希望でした。また、照明を含め、建物をモダンな印象に整える方法についてもご相談をいただきました。
外壁では、塗膜が剥がれている部分、ひび割れ、表面を触ると粉が付くチョーキングを確認しました。シーリング表面の塗膜にもひび割れがありましたが、シーリング材自体には弾力が残っていました。
これらの状態から、直ちに全面改修が必要とは判断しませんでした。ただし、不具合が複数箇所に現れていたため、1~2年以内を目安に足場を設置して外装全体を改修することをご提案しました。
塗膜の剥がれを放置すると、剥離範囲が広がり、下地補修の範囲が増える可能性があります。ただし、写真や目視だけで外壁内部の状態や劣化原因を確定することはできません。

▲全景:遠目からは劣化が少ない様に見受けられます。

▲外壁塗膜剥離:近くで確認すると、サイデイング壁の塗膜が剥がれている箇所があります。

▲外壁シーリング劣化と塗膜剥離箇所

▲チョーキング現象あり
塗膜の剥がれが複数箇所に現れていたため、補修時期を検討する必要がある状態でした。ただし、目視や写真だけでは、外壁内部の状態や劣化原因までは確定できません。
階段や廊下の鉄部、廊下裏の留め金具にはサビが発生していました。一部の留め金具には外れも確認されています。

▲階段、廊下:ご心配されていた鉄部、留め金部に錆の発生。

▲廊下 上裏:裏面の留め金具の錆(写真左)・留め金具の外れ(写真右)
金具の状態を判断するには、サビの有無だけでなく、金具の外れ、腐食の進み方、固定状態、周辺部材などを確認する必要があります。
屋根にはコケの発生と経年による退色が見られました。
一方、調査時点では、大きな破損などの不具合は確認されませんでした。

▲屋根:多少コケの発生と経年による退色が見受けられますが大きな問題はないようです。
現地調査とヒヤリングでは、建物の状態だけでなく、今後の維持方針についても確認しました。
オーナー様は、必要な修繕を行いながら、今回の工事範囲を適切に整理したいとお考えでした。他社の見積りも含め、工事内容と費用のバランスを比較されていました。
外壁の剥がれを放置すると、剥離範囲が広がり、将来の下地補修範囲が増える可能性があります。
調査時点で直ちに全面改修を必要とする状態とはしませんでしたが、不具合が複数箇所に現れていたため、1~2年以内を目安に足場を設置し、外装全体を改修する案をご提案しました。
塗膜が剥がれた部分や欠損部分は下地補修を行い、外壁全体を塗装する計画です。シーリングについては、外壁目地を打替え、開口部まわりを増し打ちする内容としました。
廊下裏の留め金具は、すべてを同じ方法で補修するのではなく、状態に応じて対応を分けました。
腐食や外れが確認された金具は交換し、交換を必要としない金具は下地処理と塗装を行う方法をご提案しました。
廊下床からの水分の影響を抑える方法として、2階廊下床への長尺シート施工も選択肢として提示しました。
屋根は、単独で工事を急ぐ状態ではありませんでした。
ただし、外壁改修後に屋根塗装だけを行う場合、再び足場が必要になる可能性があります。そのため、屋根を今回施工する場合と、次回へ見送る場合の両方をご説明しました。
初期費用だけでなく、今後の修繕時期と将来の足場費用を含めて比較することが判断のポイントとなりました。
オンライン打合せでは、見積書に加えて、現地調査報告書、施工の流れ、塗料グレードの比較表、カラーシミュレーションを画面上で共有しました。
また、次の工事範囲を比較できるようにしました。
・屋根塗装を含める場合と含めない場合
・2階廊下床へ長尺シートを施工する場合
・留め金具を交換する箇所と塗装する箇所
・外壁や付帯部を含めた外装全体の施工範囲
比較検討の結果、屋根塗装を含む外装改修が採用されました。
実施する工事は、屋根・外壁・シーリング・鉄部・付帯部の改修と、廊下裏の留め金具の一部交換です。
2階廊下床の長尺シートは、今回の工事範囲から除外しました。今回は、足場がある時に優先したい外装工事と、状態に応じた留め金具の補修を中心に施工する計画としました。
オーナー様は他社の見積りも含めて検討されていたため、オンラインで打ち合わせを行いました。打ち合わせでは、見積書だけでなく、現地調査報告書、施工の流れ、塗料グレードの比較表、カラーシミュレーションを画面上で共有しました。
また、屋根を含める場合と含めない場合、2階廊下床へ長尺シートを施工する場合など、工事範囲ごとの考え方をご説明しました。比較検討後、オーナー様は屋根を含めた外装全体の改修を採用されました。
<最終的に採用した工事範囲>
今回実施した主な工事は次のとおりです。
◆屋根塗装
◆外壁塗装
◆外壁の塗膜剥離部・欠損部の下地補修
◆水切り金物とサイディング下端の取り合い調整
◆外壁目地のシーリング打替え
◆開口部まわりのシーリング増し打ち
◆雨樋、破風、換気口フード、鉄部などの塗装
◆廊下裏の留め金具の一部交換
◆交換しない留め金具の塗装
2階廊下床の長尺シートは今回の工事範囲から除外しました。安全上の緊急性、外装全体の改修時期、足場を使う工事の優先順位を整理し、屋根・外壁・シーリング・鉄部を中心に施工する計画としました。
建物付近の電線に防護管を設置し、作業中の接触事故や周辺への影響を防ぐための対策を行いました。

▲防護管設置:「作業員の感電事故の防止」「停電などの公衆災害の防止」を目的に設置しています。

▲高圧水洗浄
塗膜が剥がれていた箇所や外壁が欠損していた箇所は、損傷部分を補修してから塗装しました。
補修部分にはシーラーを塗布し、周囲の外壁に合わせて表面を整えています。

▲外壁塗膜剥離箇所:損傷部分はパテ処理にて補修→塗装対応

▲専用シーラー塗布後、塗り付け施工中
外壁仕上げ材には、関西ペイントの「RSシルバーグロスSi」を使用しました。
1階、2階、ベランダ腰壁を色分けして仕上げています。

▲外壁:中塗り工程

▲ベランダ外壁:上塗り工程
外壁の欠損が大きかった箇所では、サイディング下端と水切り金物の取り合い部分を調整しました。
サイディング下端と水切り金物との間に余裕が少ない状態が、劣化に影響した可能性が考えられたため、サイディング下端を約2cm切断しています。

▲外壁水切りとの取合い部の切断:壁の欠損の被害が大きいコチラの箇所は、水切り金物とサイディング板の隙間がないことに起因しているように見受けられます。サイディングの下端を2㎝ほど切断し、今後の再発対応としました。

▲外壁水切りとの取合い部の切断:切断後の様子。壁内の湿気、水分の排出がスムーズになりました。
屋根は表面のコケや汚れを洗浄し、下地の状態を整えてから塗装しました。
仕上げには、関西ペイントの屋根用塗料「RSルーフ2液Si」を使用しています。

▲屋根塗装工事:RSルーフ2液Si(アレスクール2液Si)関西ペイント
屋根は早期に剥がれるリスクを軽減するため下塗りを2回行ってから仕上げ塗りを2回の計4工程行っています。

▲タスペーサー設置
屋根材の通気を確保し、屋根の構造のコンディションを良好に保つことを目的にタスペーサーを設置しています。



▼タスペーサーとは?効果が分かる動画!
外壁目地は既存のシーリング材を撤去し、新しいシーリング材を充填するシーリング打替えを行いました。
開口部まわりは、既存部分の状態に合わせてシーリング増し打ちで対応しています。

▲外壁シール(貼替え):既存撤去工程(写真左)・シーリング材充填工程(写真右)

▲開口部シール(重ね打ち):シーリング材充填工程
腐食や外れが確認された留め金具を交換しました。
交換しない金具は下地処理後に塗装し、鉄部とあわせて表面を保護しています。

▲廊下裏留め金具:交換施工中

雨樋、破風、換気口フード、鉄部柱などを塗装しました。
雨樋などは、塗装前にケレン作業で表面を整えています。換気口フードは2F外壁と同色に仕上げ、下地の素材に合わせた塗料を使用しました。

▲破風:中塗り工程

▲換気口フード:中塗り工程

▲雨樋:ケレン作業(写真左)・下塗り工程(写真右)

▲鉄部柱:上塗り工程

▲全景

▲外壁塗装工事(1階,2階,ベランダ腰壁色分け):外壁仕上げ材 RSシルバーグロスSi(アレスダイナミックトップ) 関西ペイント

▲屋根塗装工事:RSルーフ2液Si(アレスクール2液Si)関西ペイント
※外壁&屋根で使用した関西ペイントの『RSシリーズ』は『リフォームサミット』参画店のみ使用が認められている塗料となり、メーカーと連名で塗膜保証が付きます。
▲廊下 裏面の留め金具:交換箇所以外の金具は塗装を施しています。

▲換気口フード:使用製品 セラМシリコンⅢ 関西ペイント
外壁と同色ですが、下地の素材の違いに合わせ、それぞれ専用の塗料を使用します。
賃貸アパートの外装改修では、居住者の通行、車両、共用部の利用に配慮した計画が必要です。
今回は工程表を作成し、車両所有者への声掛け、共用部の養生、足場や防護管の設置状態の確認を行いながら工事を進めました。
工事中の状況は、次の記事でご紹介しています。
剥離範囲、外壁材、ひび割れ、シーリングなどの状態によって判断が異なります。部分補修で対応できる場合もありますが、複数箇所に不具合が現れている場合は、足場を設置した全体改修も比較する必要があります。
すべてを交換するとは限りません。金具の外れ、腐食の進み方、固定状態、周辺部材を確認し、交換と下地処理・塗装を分けて検討します。
屋根の状態と次回の修繕時期によって異なります。数年後に屋根工事が必要になる可能性がある場合は、外壁工事の足場を利用した同時施工も比較対象になります。
合計金額だけでなく、下地補修、塗装仕様、シーリング方法、金属部の処理、足場、安全対策、居住者対応まで確認します。工事を見送る部分と、その場合のリスクが説明されているかも比較のポイントです。
今回の事例では、外壁の剥がれと廊下裏金具のサビをきっかけに、屋根、外壁、シーリング、鉄部を含めた建物全体の状態を確認しました。
そのうえで、留め金具は交換と塗装を分け、屋根は外壁改修の足場を利用して同時に施工しました。2階廊下床の長尺シートは今回の工事から除外しています。
アパート改修では、すべてを一度に施工することだけが選択肢ではありません。安全面、劣化状態、足場の必要性、建物を今後どのくらい維持するかを踏まえ、今回施工する部分と次回へ回す部分を整理することが重要です。
泉建装では、賃貸アパート・マンションの調査、工事範囲の比較、外壁・屋根・防水・鉄部の改修、居住者対応を含む工事計画についてご相談いただけます。